-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー
皆さんこんにちは!
有限会社お茶の山佐園の更新担当の中西です!
山佐園の茶話~part26~
11月は、お茶の木が冬眠へ向かう大切なタイミング。
日照時間が短くなり、朝露が増え、温度差が大きくなるこの季節、茶園では“冬支度の総仕上げ”が行われます✨
10月までに夏の疲れを癒した茶樹は、ここから冬の低温に備える準備を開始。
11月の過ごし方が、そのまま 来春の芽吹き・新茶の品質 に直結します。
今回は、11月の茶園の気候的特徴、必要な作業、肥培管理、霜対策、来年への布石など、プロ農家が行う本格的な茶園管理を3000字以上で解説します
11月は気温だけでなく、土壌・湿度・日照など、多くの環境が変化します。
平均気温が10〜15℃に
土壌温度が安定して下がり始める
朝露・夕露が多くなる
日照時間が短くなる
茶樹の成長速度が大幅に落ちる
茶の木は“常緑樹”ですが、冬は成長をほとんど止め、省エネモードになります。
そのため11月の管理は、冬越し対策の基盤となります❄️
秋冬仕立ては、茶園管理の中でも最も重要な作業のひとつです。
新芽を揃え、翌年の収穫量を安定させる
日当たり・風通しを改善
病害虫のリスクを下げる
樹勢を整え、無駄な枝の養分消費を防ぐ
特に、翌年の一番茶の品質を決めるのは“今の枝の整理”とも言われます。
刈高(かりだか)を均一にする
裏枝・徒長枝を丁寧に処理
日照の入り方を計算
茶株の“高さ”の調整
軽くしすぎず、重くしすぎないバランス
数センチの差が、来年の芽の量と質を左右します✨
11月の肥培(肥料管理)は「翌春の芽への投資」です。
秋肥は茶樹の“冬を乗り越える体力づくり”。
有機質肥料(油かす・堆肥)
緩効性肥料
ミネラル補給
有機肥料は分解に時間がかかるため、11月の段階で土壌に施すと、ちょうど春に効きます✨
秋は土づくりが最も効果的な季節。
pH調整(苦土石灰など)
土壌の団粒化
排水改善
有機物の投入
硬くなった土を改善し、根の伸びやすい環境を作ります。
気温が低くなっても油断は禁物。
カンザワハダニ
チャノホソガ
うどんこ病
葉の黄化
これらは越冬して翌年に被害を出すため、11月中にしっかりチェックしておく必要があります。
12月〜2月にかけて降りる霜は、茶園に大きなダメージを与えます。
点検
ベアリング交換
給油
自動制御確認
落葉清掃
霜が降りる直前に壊れると手遅れのため、11月に入念に点検します。
草刈りしすぎると地温が下がる
適度に草を残して保温
排水改善で霜害軽減
茶園の“温度管理”は、実は冬でも非常に重要です。
山間の茶園では、冬に近づくと野生動物の活動も変化します。
シカ
イノシシ
サル
これらの被害を防ぐための対策も11月に行います。
11月は派手な作業が少ない反面、すべてが翌年に直結します。
秋冬仕立て → 芽のそろい
秋肥 → 味の深み
病害虫対策 → 健康な芽
霜対策 → 春の守り
土づくり → 樹勢アップ
この全てが合わさり、翌年の「香り・うま味・水色」に影響します✨
茶の木は“1年で成長する作物”ではありません。
同じ茶株と向き合いながら、何十年と育て続ける作物です。
だからこそ、11月の細かな作業が、
翌年だけでなく 数年後の木の状態や収量にも影響 を与えます。
お茶農家にとって11月は、
派手ではないけれど一番「未来をつくる月」なのです✨
11月のお茶農家は、
冬支度
秋冬仕立て
土づくり
病害虫チェック
霜対策
環境整備
を行い、“来年のお茶の品質”を静かに仕込んでいく時期です。
茶園がゆっくり休むこの季節に、
農家は次の春の香りと旨みを思い浮かべながら、丁寧な管理を行っています✨
